【2025.10.24】第3例会

会長挨拶【会長 松本 毅】

皆さんこんにちは。秋も深まり、いよいよ食欲の秋本番となりました。
何を食べてもおいしい季節ですが、我が家の秋の定番は、私が山で拾ってくる栗を使った「栗ご飯」です。山には木の実がたくさん実り、以前はイノシシや猿、ムササビと取り合いをしていましたが、最近はクマまで現れ、まさに四つ巴の状態です。安全のため、スターターピストルを鳴らしながら山に入っています。
 その栗の木は祖父が植えたもので、切るのも惜しく、毎年自然の恵みを楽しんでいます。私の山の栗は「柴栗」と呼ばれる小粒の品種で、風味が濃く昔ながらの素朴な甘みがあります。皮をむくのが大変で、妻は文句を言いながらも毎年手伝ってくれます。栗拾いの途中にある墓を掃除しながら参るのが恒例です。毎年同じ話をしながらも、笑顔で聞いてくれる妻に感謝しつつ、今年も秋の味覚を楽しんでおります。

「米山月間にちなんで」米山記念奨学会委員会 儀満委員長

 9 月 21 日、米子にて開催された「クラブ米山記念奨学委員長研修会および学友親睦会」で学んだ内容を中心に、米山記念奨学事業についてご報告いたします。本日の昼食「米山ランチ」は、米山事業を身近に感じていただく取り組みの一環です。ここで生じた収益は、クラブ名義で米山記念奨学会へ寄付いたします。

 さて、研修の内容ですが、①本年度の奨学生修了証贈呈式、②2025~26 年度米山記念奨学委員会の活動方針、③米山親善大使による講演、④学友活動報告、の 4 部構成でした。本日は主に②の活動説明を中心にご紹介します。まず、米山記念奨学事業は、日本で学ぶ外国人留学生を経済的・精神的に支援し、将来日本と母国の架け橋となる人材を育てることを目的としています。特徴は「世話クラブ・カウンセラー制度」を設け、支援と交流の両立を重視している点です。奨学生には月 1 回以上の例会出席を義務付け、できる限り手渡しで奨学金を受け取ってもらうことが推奨されています。こうした温かな交流を通して、ロータリー精神を体得していくことが制度の大きな狙いです。
 他の奨学制度と大きく異なるのは、採用基準に経済状況を含まないことです。例えば日本学生支援機構など多くの制度では所得制限がありますが、米山奨学会では「人間性」や「将来日本と母国を結ぶ可能性」が最も重視されます。これは単なる学費援助ではなく、国際的友情と相互理解を育む人材育成の事業であるためです。奨学生が修了後も「学友」としてロータリーと関わり続け、やがてはロータリアンとして世界の平和と発展に貢献することを目指しています。言い換えれば、米山記念奨学事業は「未来のロータリアン育成事業」とも言えるでしょう。
 一方、奨学生の国籍に関しては「中国人が多いのではないか」という声もあるようですが、統計上、全留学生のうち中国人が約 41%を占め、米山奨学会の採用割合もほぼ同じ約 40%であり、偏りはありません。また、政治的背景や経済事情ではなく、あくまで人格・能力・意欲を基準として選考されていることが強調されていました。
 次に財務面について。収入の大半は寄付金で、前年度は約 13 億 3,000 万円。支出のうち 97.1%が奨学金などの事業費で公益法人として極めて高い透明性と公益性を維持しています。寄付の種類は「普通寄付金」と「特別寄付金」の 2 種類があります。普通寄付は地区・クラブ単位で会員数に応じて納めるもので、当クラブでは地区目標に基づき1 人あたり 5,000 円を納入しています。これは奨学事業の安定財源として使われますが、表彰対象にはなりません。一方の「特別寄付金」は個人・法人・クラブが任意で行うもので、累計額に応じて「準米山功労者」「米山功労者」「マルチプ米山功労者」などの表彰を受けることができます。個人寄付が 500 万円を超えると国から紺綬褒章が授与される仕組みです。地区目標額は 1 人あたり 1 万円で、当クラブでも毎年この時期に皆様へ特別寄付のお願いをさせていただいております。

 昨年度、当クラブは目標を大きく上回り、1 人あたり 27,760 円という優秀な成績を収め、クラブ全体でも 5000万円達成クラブとして表彰を受けました。これも会員の皆様のご理解とご協力の賜物です。本年度も引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 最後に改めて強調したいのは、米山記念奨学事業が「国際理解と平和構築の礎」であるということです。奨学生たちは、支援を通じて日本文化やロータリーの精神を学び、それを母国に持ち帰り広めていきます。以前、平田 RC で支援された奨学生のスピーチを拝聴しましたが、その謙虚で感謝に満ちた姿勢に深く感動しました。彼女のような若者が日本と世界をつなぐ架け橋となっていくことでしょう。どうか本年度も皆様の温かいご協力をお願い申し上げます。以上、米山記念奨学委員長研修会の報告とさせていただきます。ご清聴、誠にありがとうございました。